今回プレイしたのは
To the Moon (Nintendo Switch版)
これは二人の医者が臨終患者の記憶を替えることによって、彼らの最後の念願を実現してくれる物語であります。
(中略)
今回のオファーは、ジョニーという老人からの『月へ行きたい』という願い。2人が老人のところへたどり着いた時には、もう彼はこん睡状態にありました。どうして彼は、月へ行きたいのか?彼の一生はどのようなものだったのか?そして、彼は月へ行けるのか……。
この切なく美しい物語を、ぜひ体験してみてください。
Nintendo Storeより一部引用
最後の感想の項目にはストーリーの内容が含まれますので
ネタバレ苦手な方はお気をつけください
※別ブログ(とりのゲーム)からお引っ越しをした記事なので
画像下にtorinogame.comと入ってます(2020/11/08追記)
あらすじ
舞台は近未来
主人公はとあるサービスを扱う会社に所属する医師
その会社の扱っているサービスとは、特別な装置を使い脳内の記憶を別の記憶に替えるという物。依頼主が臨終の前にそれを行い、ずっと叶えられなかった”夢”を記憶の中で実現してくれるというものです
記憶の中でだけなので現実にはもちろん起こっていません。このサービスを利用してずっと叶えたかった”夢”を達成した人生の記憶を持ち、旅立つということなんですね
今回の依頼主はジョニーという老人。願いは " 月に行きたい "
しかし、なぜ月に行きたいか誰も知らないと言います
それは依頼者であるジョニー本人も
装置による記憶の操作というのは無理に創作するのではなく、ちょっとした"きっかけ"を与え、それによって依頼主の脳内で記憶を作り出し、願いを達成させます
その為、ジョニーがなぜ月に行きたいのか分からないと
夢をかなえる!と強く思える"きっかけ"が出せないのです
2人の医師はそのきっかけを探す為
依頼主ジョニーの記憶の中に入り込み
記憶を探す旅に出ることになるのです
プレイヤーは医師を操作して1人の老人の人生を見ていく形になります。ゲーム内容や、感想を書いていきますね
ゲーム内容
グラフィックは昔懐かしのRPG調
操作方法は方向キーでキャラクターを動かし
Aボタンで決定というシンプルなもの
+ボタンを押すと作業マニュアルが開けます
こちらにやるべきこととしてヒントが出ているので
迷うことなく進めることができると思います
作業マニュアルの中には日報があって
好きなチャプターに戻ってリプレイすることもできます。
そして、プレイ中にこのように分岐が出てくることも
しかし内容は一本道となっているようなので
ストーリーに大きな影響を与えることはないと思います
見た目はRPG調ですが戦闘などはありません
次の項目で書きますが、パズルとミニゲームが少しあるだけです
パズルやミニゲーム的な要素
記憶内を移動する時に使われるのがメメントと言われる物
これは記憶の主が強い思いを持った物に宿るようです
画面内のアイテムから小さな記憶を集め
一番強い思いが込められたアイテムにそれらを入れて
パズルを解くとバリアーが破壊されメメントとなり
別の記憶に移動できるようになります
その一連の流れの中に出てくるのがこちらのパズルゲーム
最短の手数は書いてますが超えても大丈夫でしたw
そんなに難易度は高くないので
ひっくり返してたらクリアーできると思います。
そのほかに
アルファベットの答えを入力するクイズや
馬を操作して記憶を集めたり
モグラ叩きゲームがあります
モグラ叩きはあちこち出るのではなく
1か所に出たままなので
ひたすらボタンを連打押していたら大丈夫です
そしてこちらのようなアクションゲーム?も
ゾンビを植木鉢で攻撃したり、トラップをよけたりして
目的地到達を目指すゲーム
ゲームオーバー等にはならないので
ぶつからないように!とか、そこまで気にしなくても大丈夫です
プレイ中気になったところ
部屋の移動や次のマップに移動する度に
ロード画面になります
ロードに時間がかかるわけではないのですが
数秒とはいえそこで止まることになるので気になりました
ゲームの感想
上にも書きましたが、分岐があってもルートは基本一本道
プレイした後は映画を一作見終わった感覚になりました
ストーリーは現在から過去に戻っていく流れで
最初は会話の意味がわからないのですが
後にその意味が分かっていきます
私は3章からボロ泣き
その後も度々ボロ泣きして、翌日目が腫れてしまいましたw
ゲームの難易度ですが、ゲームと言っても戦闘はなく
操作もパズルも簡単な物なので
ゲーム初心者さんでもスムーズにプレイできると思います
作品の雰囲気や音楽も良かったです
音楽は作中でも重要なアイテムになっていて
優しい想いの込められたメロディに心が癒されました
途中出てきたこちらの画面の通り
ヘッドホンでプレイするのオススメです
クリアー後には音源を聴くこともできるようになるので
音楽のみを楽しむこともできますよ
プレイ時間はゆっくりプレイしても4~5時間ほどだと思います
お休みの日などに一気にプレイでクリアーできます
あ、でもクリアー後に私のように泣きすぎで
目が腫れるかもしれないので
ゲーム後に予定は入れない方がいいかもですw
ここから先はネタバレゾーン↓
ストーリーの感想(ネタバレ含みます)
こちらはストーリーの内容が含まれているので
ネタバレ苦手な方は気を付けてください
↓
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プレイ後に私が感じたのは
これはハッピーエンドなのか?これでよかったのか?です
ジョニーの記憶を操作することで
無事月に行く夢は叶えられました
昔、辛くて閉じ込めてしまった家族の悲しい事故も起こらず
夢だった" 月に行くこと "は亡くなった妻であるリヴァーも
ミッションのパートナーとして同行
夢をかなえた記憶で旅立てて幸せだったと思います
しかしその記憶の中の妻リヴァーは
発達障害があり自分の思いをうまく伝えられず
パートナーとすれ違ってしまう現実の姿ではありません
リヴァーが医師より発達障害の診断を受けた際
ジョニーがパートナーとして付き添い一緒に話を聞いたシーンで
医師に発達障害に関する書籍を勧められましたが
それを断ったシーンがありました
その後動物とのセラピーには一緒に参加していましたが
心の奥底では病気に関して理解をしようと
してなかったのかもしれないと感じ
切なくなりました
大切にしているぬいぐるみ
髪を切ったこと
折り続けるウサギの折り紙
そして折り紙のウサギについてなぜ何度も質問するのか
うまく気持ちを表現できないけれど
リヴァーの行動にはジョニーへの想いが散りばめられています
そして、ジョニーのリヴァーを幸せにしたいという気持ちも
ゲーム内に感じられます
リヴァーの願いを叶えたい、一緒にいたいと考えていて
リヴァーの死に繋がってしまった病気の治療もしたかった
本人は気付いていなかった
"月に行きたい″という願いも
あの日の2人の約束
迷って辿り着けなかったら
" 月で待ち合わせ "
その約束を叶えようとしたのだと思います
2人で過ごした時間が楽しくて
またあの時に戻りたかったのかもしれない
ジョニーはリヴァーを思っていた
リヴァーもジョニーを思っていた
2人の気持ちがすれ違っていなければ
また違う人生になったのかもしれない
と、切ない気持ちが残りました
2人の月はすぐそこにあったのに
私も好きな人には幸せに旅立って欲しい
ただ、その幸せの記憶の中に
現実の自分がいなかったら?
相手の幸せを願う気持ち
現実の自分を否定された気持ち
複雑な感情になると思います
こう考えるのが悪いとか、正しいとか
はっきり決められる物ではなくて
それぞれに思いがある
この物語は誰の視点で見るかによって
感想は変わる気がします
私自身、数年後再プレイしたら
プレイ後に残る感情は今回とは違うかもしれない
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